【イメージを掴む】ターボチャージャーの構成と動作について
記事の目的
ターボチャージャー(Turbo charger)とは過給機である。
これを用いることでエンジンに取り込む燃焼空気量を増やし,
エンジン出力を向上させることができる。
本記事では,ターボチャージャーがどのような部品構成でどのような過程でエンジン出力を
向上させることが出来るのかを調査し簡単に纏めた。
筆者のようにターボチャージャーという言葉や目的については何となく知っているが,
それ以上のことを知らない人がこの記事を読むことで理解を深められれば幸いである。
動画でイメージを掴む
Youtubeにてターボチャージャーの構造と原理が短い時間(3:42)のアニメーションにて
非常に簡潔に纏められているので紹介する。
How a turbocharger works! (Animation)
https://www.youtube.com/watch?v=DqWKNuTppmU
動画時間に対する説明項目は以下の通りである。
<0:00~0:24> ターボチャージャーの外形
<0:40~1:16> 4サイクルエンジンの原理
<1:18~1:32> ターボチャージャー主要部の構成
<1:32~2:00> ターボチャージャーの動作原理①(排気ガスの流れ)
<2:00~2:23> ターボチャージャーの動作原理②(給気の流れ)
<2:20~3:42> ターボチャージャー実用時のイメージ
ターボチャージャーの部品構成と動作について
ターボチャージャーとは,コンプレッサーホイールとハウジング,ラジアルタービンとハウジング,その間を主軸で接続した物である。
簡単にイメージを掴むため,ターボチャージャーと4サイクルエンジンを組み合わせた時の
動作については,以下の①~⑤のステップで表すことが出来る。
①4サイクルエンジンから多くの運動エネルギーを有する排気ガスが放出される。
②排気ガスが半径(ラジアル)方向からタービンホイール(ラジアルタービン)
に供給されタービンホイールが回転する。
仕事を終えた排ガスは軸方向から放出される。
③タービンホイールが回転することで主軸も一緒に回転する。
④主軸の回転に合わせ,コンプレッサーホイールも回転する。
⑤コンプレッサーホイールの回転により軸方向から空気が取り込まれ
その遠心力により圧縮された空気が半径方向からエンジンに供給される。
上記の関係性を纏めると以下の図の通りとなる。
普通(ターボチャージャー未装備) の4サイクルエンジンは
吸気サイクルの際に大気圧により供給された空気を燃焼させて
出力を得ている。
一方でターボチャージャーを装備した4サイクルエンジンは,
圧縮空気の供給が可能であることから燃焼時に多くの出力を
得ることが出来る。
分かりやすく言えば,BBQで炭火の火力をUPさせるときに
団扇で空気を供給するのと同じなのである。
インタークーラー,ウェイストゲートについて
3項では取り扱っていなかったインタークーラとウェイストゲートについて
ここで軽く触れる。
インタークーラとは
コンプレッサーからエンジンに供給する空気を冷やすものである。
コンプレッサーからエンジンに供給された空気は断熱圧縮により温度が上昇する。
温度が上がった空気は空気濃度が下がることで,エンジンでの燃焼が弱まり
出力低下につながるので,それを防ぐためインタークーラを設置し,空気の温度を下げる必要がある。
また,上記以外に設置する理由として高温空気をエンジンに供給すると,
点火前に意図せぬ燃焼が始まるので,それを防ぐ目的もある。
ウェイストゲートとは
タービンに供給する排気ガスの量を調整して,コンプレッサーからエンジンに供給される空気量を調整する機構である。
どんなエンジンも貰える空気は貰っておけという話にはならず,燃焼不良を起こさないよう調整が必要なのである。
参考文献
How a turbocharger works! (Animation)
https://www.youtube.com/watch?v=DqWKNuTppmU
断熱圧縮とは
https://www.weblio.jp/content/%E6%96%AD%E7%86%B1%E5%9C%A7%E7%B8%AE
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